違いよりも共通項を見つける

マインドというのは違いを見つけるのが得意です。それは、マインド自体が思考の塊であって、その思考は分裂からやってくるものだからです。

思考にはすべては一つということを本当には理解できません。理解する瞬間に思考が消えてしまうからです。

個々の違いというものがなければ、分裂は消滅してしまうので、個人としての自己も消えていってしまうため、マインドは違いをきわだたせていたいのです。

その結果、違いをいつも見ることになるということ。だから、私とあの人はここが違うとか、比較、区別、差別、こうしたことのオンパレートになるのです。

けれども一方で、共通する部分を見ようと努力することは可能です。物事の根底にある原理原則を理解するためには、絶対的に共通する部分を見つける必要があるのです。

ただし勘違いしてはいけないのは、共通項をまとめて物事を上手に分類するという方法がありますが、これも結局違いを見ることになってしまいます。

たとえば、医学では症状を分類してそれに病名をつけますが、その症状を起こす1つの原因を見ることはしません。

だからいつまでたっても、今の医学は対症療法と言われるわけです。私がマインドの仕組みを理解することが大切だというのも同じことです。

個々人のマインドの状態は千差万別に見えますが、仕組み、働きは同じなのです。だからそれさえ深く理解してしまえばいちいち思い悩まずに済むのです。

本当の深い理解とは、分裂などないということを見抜く目を持つことですね。