人には人の持ち分というのがあります。本人が持っている課題、本人が気づかなければならないことを代わりにやろうとしてはいけないのです。
その人の人生は、他の誰のものでもないということです。たとえば、私は人の愚痴を聴くことはありません。
その愚痴の内容について、何らかの文句があるのなら本人がそこと向き合う必要があるからです。
もしも愚痴を聴いてあげてしまったなら、その人は薄っぺらな安心とちょっとした満足感を手にして、みるべき課題を見逃す羽目になるからです。
厳しい言い方に聞こえるかもしれませんが、私たちが他人のためにできることは、限られているのです。
ついつい助けてあげたくなってしまうとしても、安易に手を差し伸べることは控えた方が両者にとってもいいのです。
役に立ちたいという思いがあるなら、愛を持って見守るということに使うことですね。
人の領分を奪ってまで役に立ちたいと思うなら、それは防衛でしかありません。その代わりに、自分の課題にしっかりと目を向けることが大切なのです。