私たちは自分が正気だと思いたいのです。狂ったりしてはいないし、物事を確かさを持って把握できているというところにいたいのです。
それは安心をもたらすからですね。この確かさというのは、これまでその人が培ってきたワールドの中に居続ける限り、保たれるものです。
けれども、癒しというのはこれまで培ってきたものを一旦全て脇へ置いてみるということでもあるのです。
そうしなければ、新しい風がマインドの中に入ってくることができないからです。ところがこれはとても不安だし怖いものです。
新しい風が入ってくると、確かさが消えて反対に混乱が起きてくるからです。自分の理性では太刀打ちできない危なさを感じるわけです。
本当に人を好きになった時のマインドの反応に似ているかもしれません。これまでの自分の正しさ、考え方、生き方が根こそぎにされるのです。
だからクライアントさんから、「癒しを始めてからなんだか混乱していて、軽いパニックにもなっています。」と言われると、陰でガッツポーズを決めてしまいます。
新しい生き方とこれまでの生き方が戦ってグラグラ揺れているのです。これはセラピスト冥利に尽きますね。
混乱はいつまでも続くものではないので、それも受け入れてあげてくださいね。