私たちはいつも思考にまみれてしまっています。それは意識的であることが苦手だからです。
もしも充分に意識的であるなら、その時には思考はそれほど入り込む余地はないはずなのです。
自我そのものが思考からできているので、思考が入ってこないことにはどうしようもないのです。
そのために、思考が得意な分野を起こさせて、それで思考が目一杯活躍できるようにと仕向けるのです。
その一つが自己防衛ですね。防衛しようとすれば、必ず思考がグルグル回ってああでもないこうでもないが始まるのです。
こう書くとあくまで思考そのものが悪者みたいに思えてきますが、実は思考それ自体はいいも悪いもありません。
問題は思考に巻き込まれてしまうことにあるのです。だから思考がやってきたら、それを見守る練習をすることです。
意識的であるなら思考がやってきたことに気づくことができるので、その思考を観ることもできるのです。
思考はあなたを土俵に巻き込むことができなければ、いずれは静かになっていってしまいます。
思考に対しては、無意識になって巻き込まれるか、意識的になって見守るかのどちらかだと理解することですね。