幼い頃からずっと、素直な自己表現や感情表現を抑えて、なるべく他人の意向に沿うように生きてきた人がたくさんいます。
「ノー」をいうことができず、歯を食いしばって耐えて我慢して、それでも笑顔を絶やさないようにして、頑張ってきた人です。
挙げ句の果てに、セッションでは私から「それって奴隷のような人生ですね」なんて酷いことを言われるのですから、たまったものじゃありません。
そういう人は、常に他人を優先して生きてきたと思い込んでいるのです。心当たりがあるなら、よく考えてみて欲しいのです。
実は、他人を優先しているように見えて自分を優先しているのです。他人の気持ちを優先しなければという自分の思いを優先しているということです。
もしも本当に、他人を優先して生きているのなら、自分を優先してくださいという私の言葉を優先できるはずです。
けれどもそう簡単にはいかないのです。それが自分を優先している明確な証拠だと分かればいいのです。
他人を優先しているのは、形だけ、表層に過ぎません。そのように見えるだけです。内実はずっと自分を優先してきたのです。
自分を優先する、自分本位の生き方に変えるというのは、名実ともにそうするということだけなのです。
真に他人優先で生きることは、十二分に自分本位に生きた人だけがそのようになる可能性があると理解することですね。