あなたに境界はありますか?

私たちの誰もが、2~3歳のころから自分と身体を同一視するようになってしまいます。そのおかげで、自分は「個」であるという信念を作り出します。

けれども、その信念を一旦脇に置いて、今一度自分に境界があるかどうかを見てください。私にはどうやっても境界らしきものが見えません。

きっとあなたにも同じことが言えるはずです。誰にも、自分とはここまでだという境界などないことは明々白々です。

そして境界がないということは、自分というものは「ない(無限小)」か、あるいは「全体(無限大)」であるという結論にならざるをえません。

昨日のブログで書いた全体性とはこのことです。自分という意識、あるいは思考に注意を向け続けていると、どうしてもそこへ到達してしまうのです。

「自分の頭の中にある思考」という表現を普通にしますが、これほどおかしなことはありません。思考そのものには、境界がないのですから。

境界のないものが、頭の中などという狭い空間に閉じ込められているはずはありません。私たちは本来、全体性でありながらその思考の中で「個」であると信じて生きているのです。

これほど不思議で不条理なことはないと思いませんか?大海原が、海面に無数に起きては消えていく波の一つと自分を同一視して、自分は波だと言い張っているのと同じです。

あなたに境界がないということを、もしかしたら否定したい気持ちがやってくるかもしれませんが、そんなものはそのままにしておいてください。

どんな気持ちになろうと、あなたに境界がないことは明らかなのですから。あなたの本質は波ではなくて海そのものだと認めると楽になりますよ。