表面意識の部分も意識的ではない

心理学では昔からマインドの1割が表面意識とか顕在意識と呼ばれる部分であり、残りの隠された9割の部分を潜在意識とか無意識と言うのですね。

このことはよく知られたことですが、誤解のないようにもう少し詳しく説明しようと思います。

まずネーミングについてですが、◯◯意識と言うからといって、それを意識だと思うのは間違いだということです。

表面意識の部分も潜在意識の部分も自覚されてなければ、意識的ではないということです。また潜在意識の中の部分に自覚を持つことは一般的にできません。

一方、表面意識の部分については、意識的であることは可能なのです。たとえば、あなたが街を歩いているとします。

そのことを意識しつつ歩いているのだとすれば、意識的な状態だと言えるのです。それなら、自分は歩いている時には常にその自覚があると思っていませんか?

実はそんなことはありません。今歩いているという自覚がありますか?と質問されれば、よほどのことがない限り、自覚があると答えることができるはずです。

けれども、この場合には自覚することを喚起されたのであって、そうでなければ歩いていることを自覚していない場合の方が多いのです。

つまり、表面意識というのは、本人が意識的である時のみ自覚を持っているのであって、意識的でなければ自覚せずに生活しているのです。

ここが今日一番言いたいことです。1割だけ意識的に生きているというわけではないということです。現実は、表面意識であれ潜在意識であれ、無意識的に生きているのです。

だからほとんどの場合には、眠りながら生活しているようなものだと osho に言われてしまうのです。

表面意識の部分だけでも意識的に生きる練習をすることで、少しずつ潜在意識の部分にも光が当たるようになるのですね。