組織はすぐに腐り出す

ここのところ、毎日のようにテレビのニュースなどを賑わしているのが、あの暴力事件などをきっかけに混迷している相撲協会です。

お相撲の熱烈なファンではないので、横目で通り過ぎる程度でいいのかなと思っているのですが、気になるのが事件そのものよりも相撲協会の体質ですね。

すぐに透けて見えるのが、俗に言われる隠蔽体質というのでしょうか?要するに、組織そのものを守るために複雑なことが起きるのです。

組織とはそもそもが個々人のためにあるはずなのに、いつしか組織そのものが権威を持つようになって、個々人の上に君臨し出すのです。

こういった現象は、個々人のエゴによる自己防衛が派生して、自分たちが所属する組織を守ることで自己防衛しようとすることで起きてくるのです。

組織がとても大事だと勘違いしてしまう人は、ご本人の自己防衛にしっかり気づいていない人なのだろうと想像できるのです。

自分とはエゴなのだとはっきり気づいているなら、自らの防衛をいつも監視していることができるし、だからこそ防衛を小さくしていくこともできるのです。

それができないと、知らず知らずのうちに自分を組織に投影することで、組織そのものを守ろうとして、都合の悪いことを隠蔽するのです。

こうなると、組織は腐敗してしまいます。組織があれば、利権が発生するのです。だから、組織の運営には余程の注意深さが必要になるのです。

組織を守ろうとすることは一見いいことのように見えるかもしれませんが、それはただの防衛なのです。

家族の関係性を守ろうとして、孤軍奮闘してしまう子供の何と多いことか。その子の苦労は決して報われることはないし、それが本人の防衛を加速させてしまうのです。

組織などいつでも壊して再生させることができるというくらいの心構えが大切なのだと思いますね。