人間というのは、他人のことは騙せても自分を騙すことなどできるはずはないと思っているのかもしれません。
だとすると、あまりにもマインドのことを知らなさ過ぎますね。マインドが病む一つの大きな要因として、自分を騙すということがあるのです。
自分を騙すことでその場を何とかやり過ごしているうちに、それが常態化してしまい、ありのままの自分の感覚や気持ちまでもが分からなくなってしまうのです。
たとえば、自分は孤独だということをマインドは知っているのですが、それがあまりにも辛すぎるために、自分は独りではないとして自分を騙すのです。
自分には家族がいる、自分には好きな人がいる、自分にはこれだけの友達がいる、だから自分は孤独なんかじゃないと…。
けれどもそうやって騙している限りは、全体性のあの感覚を身をもって感じることなどできないのです。
なぜなら真実を身近に感じるためには、自分の中に偽りがあってはならないからです。結果がどうあれ、自分にできるだけ正直になる必要があるのです。
それが全体性や至福の中にいられるための、必須要件なのです。偽りという自我が活性化していれば、真実は遠ざかる一方だということですね。