人は騙しても自分を騙すな

この題名は少々過激な感じがしますが、ものすごく大切なことを言わんとしているのです。それはこういうことです。

つまり、私たちのマインドが病んでいく根っこにあるもの、それは自分自身を騙すという手段による防衛なのです。

自己防衛のために、他人を騙す、他人に嘘をつくということは当たり前のように知られたことですね。

そうしたことは、特に褒められるようなことではないかもしれませんが、それでも自覚を持ってやっているのなら、病むことは少ないのです。

けれども、自分を騙す、あるいは自分に嘘をつくということになると、途端にそんなことが本当にできるのか?と思う人もいるのです。

マインドは自分を騙したり、欺いたりすることに非常に長けているのです。まずはそのことに気づかねばなりません。

たとえば、本当はすごく嫌だと思っているはずなのに、実際にはそれほどでもなかったと思うようなことは多々あるはずですが、そんな時は注意が必要です。

大抵は、自分の本当の気持ちを騙して、大したことはなかったと感じさせるようにしているということです。

そういうことの積み重ねによって、自己犠牲も積まれて行き、それが内面を病んでいく原因になるのです。

意識的であるということは、自分を騙すようなことがないように随時見張っているようなものと思ってもらっても構いません。

私自身は、人に嘘をついてはいけないといった道徳にはあまり興味がありません。嘘も方便ということもあるし。

けれども、繰り返しになりますが自分に嘘をつくと、人生が破壊されてしまう可能性が大になるということは忘れないで欲しいと思うのです。