私たちの身体は数十兆個の細胞から出来ていると言われていますね。初めはたった一つの受精卵が、繰り返し細胞分裂をした結果なのです。
分裂をしながらも、それぞれの細胞は身体のそれぞれの器官となるべく、その姿を変えていくわけです。
あるものは脊髄に、またあるものは皮膚に…。そうやって、最後には今あるあなたの身体全体を作り上げたのです。
と同時に言えることは、その細胞の集大成である身体が自分そのものだとはとても思えないのも事実ですね。
細胞はあくまで細胞でしかないからです。身体は確かにいつだって身近なところにあるのですが、自分とはもっと別のものだという感じがします。
では思考はどうでしょうか?私たちは考えることができますが、考えている私が思考そのものではないというのも明らかです。
私たちは感じることもできますし、気持ちや気分を持つこともあるわけですが、どれもこれも自分自身だとは思えませんね。
結局これでもない、あれでもないとやってきて、残ったものは何でしょう?それこそが自分の本質ということになるはずです。
それが気づいているということ。意識が目覚めている状態。だから大きさも色も形も位置も、何もないのです。それが何もなさですね。
ああ、なんて清々しいのでしょう!