思考は見守り、感情は味わう

癒しと関わる以前の自分のことを思い出せば無理もないと分かるのですが、多くの人にとって思考と感情の関係について、詳しくは知らないままなのです。

最も身近な自分の内面のことなのに、あまりにも無知過ぎるのではないですか?と言いたくなる時、ああ自分もそうだったなと思い返すことにしています。

たとえば、感情というのはその多くは思考によって生み出されるものです。思考が原因となって、その結果として感情がやってくるのです。

もちろん、中には思考とは関わらずに感情だけが起きてくるということもあるかもしれませんが、それは例外だと思ってください。

仮に怒りの感情が湧いたとしたら、その前に惨めだという思考があったということを意味しています。

惨めだなあという思考によって、直接的にやってくるのは悲しみという感情ですが、それ以外にもその惨めさを覆い隠すために怒りがやってくるのです。

そして思考を緩めるためには、それを見張ること。見守ることができたら、思考は自然と穏やかになっていくものです。

一方の感情というのは、思考とは異なり強いエネルギーなのです。それはしっかり味わうことでしか、消えていかないのです。

思考は見守り、感情は味わう。こうした違いをしっかりと理解することによって、過去から解放された人生を生きることができるようになるのですね。