ただ在ること

科学というのは客観的な事実に基づくものです。理論を打ち出すだけでなく、それを様々な実験を通して客観的データに落とし込むのです。

それができて初めて、その理論が証明されたことになるわけです。それに対して、哲学というのは主観的なものです。

どんな実験も必要ではなく、すべてはマインドの思索によって証明しようとするものですね。

では、客観的なものと主観的なものを超えるものはあるのでしょうか?実はそれこそが真の宗教です。

間違って欲しくないのは、私たちが日常的に知っている身近な宗教はその限りではありません。

正しさを教えたり、倫理観や道徳観などを教義としているものは、残念ながら自我により作られたものです。

真の宗教には、教えと称するものはありません。それはただ在ることを標榜するのみだからです。

ただ自然であることで、私たちの本来の姿に戻るだけでいいと理解させてくれるのです。何も否定しないし、何も肯定もしません。

あらゆる思考から離れられた時に、それは自ずとやってきてくれるのです。いつかは誰もがそれを思い出すことになるでしょうね。