大切な宝物は常に身近にある

都会に暮らす人々にとって、隣人との人間関係は田舎のそれよりも稀薄なものになっているというのは、よく聞かれる話しですが、事実かもしれませんね。

マンションのお隣さんとは話しをしたこともない、などということが稀なことでもないからです。実際、私も事務所に使っていたマンションのお隣さんの中で、最後まで顔も知らない方がいましたから。

避けているわけではないのですが、お話しをする機会さえないのですから、ある程度は仕方のないことです。一軒家であれば、庭先などで自然とお話しができたりするのですが…。

そして場合によっては、騒音問題なので隣人との間でいがみ合うということだって起きたりしますので、隣人同士が本当の意味で仲良くなるというのは難しいようです。

それは、個人の場合に限らず、国同士の場合にも言えることです。とかく隣国というのは、利害が直接ぶつかり合うことが多いのがその原因だと思うのです。

北朝鮮は言うに及ばず、中国や韓国などの隣国は、それ以外のすべてののアジアの諸国が日本に対して好ましく思ってくれているのに比べて、特別日本とうまく行ってないと言わざるを得ません。

お隣さんなんだから、仲良くしなければならないというのは、表面的な考えに過ぎません。隣だからこその様々な問題が起きてしまうのです。

私たちにとって、最も身近な存在と言えば、それは間違いなく家族です。家族に対しても、同じようなことが言えるのではないでしょうか?

つまり、家族とは親しい関係であるがゆえに、より込み入った人生レベルでの問題が起きるのは当然のことです。家族との問題がクリアされれば、ほとんどの心の問題は癒されてしまう理由もここにあるのです。

家族の誰かとうまく行っていないという自覚が過去にあるのでしたら、あなたが日々抱える現在の問題は、それ自体をいくら改善しようとしても思うようにはならないはずです。

現在の問題を生み出す本当の原因はあなたの心の中にしまわれている、家族との関わりにおける様々なわだかまりや感情にあるからです。

あなたのもっとも身近なところにこそ、あなたが目を逸らしている大切な見るべき宝物が隠されているのです。隠しているのは、勿論あなた自身なのですけれど…。