「傷ついてもいい」は最強

つい最近のことですが、6年間お世話になった愛車に別れを告げて、代わりに新入りのクルマが私のところにやってきました。

別れたばかりのクルマは、とても図体が大きくて、自分では動く応接間だと思っていました。眺めもいいし、自然とハンドルを握る自分の気持ちもゆったりとするのでした。

それに比べて、今度のクルマはものすごく極端に寸の短いクルマで、駐車場のスペースの半分くらいしか占有しません。

それはそれはとっても可愛い、まるで子犬のようなフォルムなのです。けれども、どうも今までのようなゆったりした気持ちでは運転できないのです。

つい先ほども体験したのですが、どうも周りのドライバーさんたちから若干舐められているような感じがするのです。それも結構頻繁に。

たとえば、一般的にいって、狭い道路で向こうから大きなクルマが来たと思ったら、ちょっとアクセルを緩めるのが人情というものです。

けれども、逆に子犬のような奴がやってきたら気にせずそのまま向かっていくのでしょうね。おちびチャンは止まってな!という感じなのでしょう。

こうなると、今までのように無防備に運転するわけには行かなくなったのです。周りを気にして、オーバーにいえばビクビクしながら運転しなければならないのです。

以前学生のときに引越しのためにトラックのレンタカーを借りて運転したことがあったのですが、かなり強引な割り込みをしても周りが譲ってくれるのを感じましたね。

トラックなんて、少しぐらい擦ったってどうってことないわけですから。悠々たるものです。やはり、少しぐらい傷ついてもいいというのは最強なのですね。

一方、「傷つきたくない」は、自分を苦しめることになってしまいます。子犬のようなクルマだとしても、傷ついてもいいという気持ちになって、悠々と運転したいものですね。