被害者で居続けたいという思いに気づく

人は誰でも、幼いころになんらかの理由により、傷つけられた、被害に遭ったという思いを持っているものです。

その気持ちや感情をしっかりと受け止めて、感情を味わって開放するために催眠療法などによって過去に戻るのです。

どんな人でも、子供のときの惨めな思いや情けない自己嫌悪、そしてひどい目に遭ったという被害者としての立場を強く残しているのです。

そのことをしっかりと思い出してあげて、ありのままの感情を真正面から引き受けてあげることで、その当時の子供の意識は救われるのです。

けれども、大人の自分がいつまでも被害者の意識を引きずってしまうと、どれほど催眠療法で感情を見に行ったとしても、癒しには繋がらないのです。

癒しの大切な要点として、どこかの時点で自分は被害者ではなかったという事実に気づく必要があるのです。

自分も被害者ではないのと同様に、周りの大人たちも加害者ではなかったということにしっかりと気づくことがとても大切なのです。

いつまでも誰かのせいにしておきたい、自分は決して悪くない、このような気持ちが強く残っている限りは、被害者の立場を失いたくないと思っているのです。

そのことに気づいて、所詮悪者はどこにもいないということがはっきりすれば、そこでようやく大きな癒しがやってきてくれるのです。