思考の外にある視点

今までもこのブログで何度となくお伝えしていることですが、セラピストの私が言うのも気が引けるのですが、人は変わりません。

もう少し詳しく言えば、本人が思っているようには変わらないということです。本人の望むように、あるいは本人の努力や強い意志によって変化はしないということです。

心の癒しは向こうからやってくるのです。しかも、その癒しのレベルは、それほど深いものではありません。つまり、人物としてのご本人が根底から変わってしまうということはないのです。

人は、どんなに羨ましいと思う人がいたとしても、その人になりたいとは思わないのです。やっぱり自分でいたいのです。

自分でいながらにして、自分を望むように変えられたらいいのにと願っているのですから、そうそう変わらないのは当然かもしれません。

真の癒しとは、人物としての自分の変化を指すものではないのです。このことは、何度言っても言い過ぎということはないと思っています。

なぜなら、このことがそのまま伝わったと実感できたことが少ないからです。本質的な癒しとは、人物としての自分が生きている人生を見る視点へ注意を向け続けることです。

それは、人物でありながら同時に可能ですし、これほどシンプルなこともありません。だからこそ、何だか分かったような分からないような感じがしてしまうのです。

その視点とは、思考の外に在るものだからですね。