自我のイメージは?

自我というのは決してあなたなんかではありません。自我は他人への反射として作られるものです。

だから自我は他人なくしては存在できません。ここをしっかり理解しておくことです。自我はあなたという存在ではなく、他人とあなたとの関係性なのです。

だから人間は、人との関係の中でしか生きることができないのです。無人島でずっと独りで生きていれば、そのうち自我は消えていくのです。

それは独りでいれば、自我の存在理由がなくなってしまうからです。ただし、一般的に自分の部屋で独り過ごしたとしても、自我はなくなりません。

自我自体が物理的に独りであったとしても、他人との関係性のことを忘れることをさせないからです。

忙しい毎日の中で、やっと独りになれたと思っても、気づいたら誰かのことを考えていたという経験は誰にでもあるはずです。

そうやって自我は生き残るべく常にやり繰りしているというわけです。さあ、自我のイメージが変わったでしょうか?

もしも自分のことを自我だと思っているなら、外側へ沢山の触手を伸ばしている中心にあなたがいるのではなく、その触手こそがあなただということ。

それを受け入れることができれば、その時に初めて自我との距離を置くことができるようになるはずですね。