生き延びるのは惨めさ

ある時に、自分という個人はいないということに気づかされてから、それなら魂などという存在もあり得ないと気づいたのです。

だとしたら、生まれ変わること、つまりは輪廻転生なんていうことも本当はないに違いないということになりますね。

それなのに、催眠療法の中でさまざまな前世、過去生と言われるものを見る人がたくさんいるのも事実なのです。

この矛盾は一体何なのだろう?と思っていたのですが、それが驚くほど簡単に自分の中で解決してしまったことがありました。

転生するのは魂ではなくて、エネルギーだということです。エネルギーといっても、思考や感情のエネルギーのこと。

その中でも最も代表的と思われるのが、惨めさにまつわるエネルギーなのです。私たちの人生は、自分の惨めさを払拭しようとするあくなき戦いなのです。

それと同じことを一つの人生を超えてやり続けようとするのが輪廻転生なのです。惨めさが伝搬して、惨めさを挽回しようとして次の人生の中に転生するというわけです。

もしも今回の人生の中で、惨めさを徹底的に見つめつつ、それが単なる思考の解釈に過ぎなかったと気づけたなら、もう次の人生は必要なくなるはずですね。