本質に気づけば悩みは消える

私たちの苦悩の原因は、本当の自分ではないものを自分だと間違って信じ込んでしまったことにあるのです。

人は自分が少しも困っておらず、心に余裕とゆとりがあって気持ちいい状態でいられるときには、驚く程他人に対して寛大で親切なのです。

これは誰でもある程度は気付いていることですね。自分がハッピーでいられるときには、他人に対して思いやり深くいられるのです。

困っている人がいたら、自然と手を差し伸べようとしてしまうのです。それは決して良い人間になろうという思いからではありません。

私たちはそもそもがそういう存在としてできているからです。私たちの本質が表面化しているときには、誰もが慈悲深いのです。

ところが、自我が表に出ているときは完全に変わってしまうのです。自我には愛というものが分からないからです。

残念なことに、それこそが自分なんだと思い込んでいるわけです。なんで自分はこんなふうに汚い人間なんだろうとか、ダメな奴だと思って苦しむわけです。

自我というのは、良いも悪いもなくただ不安と孤独で成り立っているのですから、それをなんとかしようと踏ん張ってるあまりに、防衛だらけとなるのです。

それはそういうものだとしっかり見極めることです。その上で、自分の本質は誰かでいようとする自我ではなく、純粋な覚醒した意識だと気づけばいいのですね。