少しの時間坐ってみよう

一日に一回くらいでいいので、できればなるべく静かな空間にいて、少しの時間ゆったりと坐ってみるのです。

そうして、毎日人生物語を生き続けている自分を一旦降ろしてみるのです。自分とはこうだと思っている自分の姿を脇へ置いてください。

過去も未来もなく、そのちょうど真ん中の今この瞬間にだけいるようにするのです。そうすると、自分は誰でもないということに気づくはず。

誰かでいたいという不安がやってくるかもしれませんが、それも脇へ置いてしばらくの間、その誰でもなさを満喫するのです。

そこには幸不幸もないし、快不快も苦楽も何もないのですが、それなのになぜか満たされているということに気づくかもしれません。

それこそが、自我が活動を緩めている状態なのですね。自我(マインド)が鎮まれば、あなたは自分は透明だと感じるかもしれません。

場合によっては、身体から解放されて広がりを感じることもあるでしょうね。それが全体性だと思えばいいのです。

こうした練習を少しずつ繰り返していくことで、見守るという態度、意識的であるということにも馴染んでいくことができるのですね。