長く生きていると、色々な思い出がたくさん溜まって来てしまっているので、それらを懐かしく思い返しているだけで時間が過ぎていきます。
こうしたことは、私たち人間にだけ与えられた特権であり、楽しみでもありますね。セッションをしていると、クライアントさんからも似たようなことをお聴きすることがあります。
ひとりあれこれと思い出すことが楽しみなんだと。ただし、記憶を遡って過去のイメージの中に入って没頭してしまうと、間違いなく無意識になってしまいます。
そのとき、そこに意識を向けていることができなくなってしまうからですね。特に歳を重ねて、やるべきことがなくなっていけばいくほど、そうした傾向が強くなるのです。
無意識でいることが多くなればなるほど楽にはなれるのですが、それは動物への逆戻りをしてしまうようなものです。
せっかく人間として生まれたからには、意識を覚醒しておくことを忘れないことです。思い出に耽ったとしても、またすぐにそこに意識を向けるように訓練することです。
無意識と言っても意識が消えてしまうわけではないのです。意識が眠ってしまう状態になっているだけなので、いつでも覚醒状態に戻せるのです。
そのことを忘れずに、日々意識的であり続けられるように練習するのみですね。