私の人生

みなさんにとって、一番大切なものとは何でしょうか?それは何と言っても自分の人生であると言えるのではないでしょうか?

なぜなら、自分の人生がなければ、何が大切かなどという質問にさえ意味がなくなってしまうからです。生きて人生を活動しているからこそ、そこに大切なものがあると思えるわけです。

もしかしたら、自分の人生には大切なものなんて何もないよ、どうせくだらない人生なんだからと投げやりに言う人もいるかもしれません。

しかし、人生そのものに価値があるとかないとかいうのは間違っています。厳密には、その人生でどんな価値あることが起きたのかということですから。

生まれてまもなく物心がついたときから、つまり気が付いたときにはもうすでに自分の人生が開始されていたわけです。

その中でいいことや悪いこと、くだらないことやすばらしいことなどが起きたり起きなかったりして、我々はそれに一喜一憂してきたということです。

勿論その人生で何が起きようと、その中心人物はこの私です。私がいない私の人生というものはナンセンスでしかありません。

私の家族、私の学歴、私の友人関係、私の部屋、私の貯蓄、私の会社、私の経験(体験)、私の成果、すべてが私にまつわる出来事で埋め尽くされています。

ところで、このブログで何度もお伝えしている通り、この私を探求していくとそれが単なる一つの想念に過ぎないということが分かります。

つまり、上記した私の○○を根こそぎ意味のないものにしてしまうように感じますが、私の人生というもの自体が想念に過ぎないのです。

それは架空のものであって、そこにはどんな実体もありません。すべての私の○○も同じように実在ではないということです。私がずっと守ろうとしてきた、私の時間、私の空間も…。

なんたる無駄をしてきたことでしょう。私の人生があると思っていたために、その架空のものにものすごいエネルギーを費やして、投資ししてきたのですから。

しかし、ないものにいくら投資をしても、虚しいばかりです。なぜなら、人生に中心人物はいなかったのですから。

主役のいない人生を人生と呼ぼうが何と呼ぼうが構いませんが、それはただ現象が起きていくだけのものだということです。

本当のあなたは、そんな人生の主役ではなくて、この世界のありとあらゆるものの源泉なのです。無限にあるすべての生の源なのです。

個人としてのあなたが生を生きているのではなく、生があなたを生きているということです。いつもその全体性としての生の源に意識を向け続けることです。