驚くことの素晴らしさ

みなさんは、今まで当り前のように思っていたことなのに、ある時何の前触れもなく突然にそれまでと違った感覚になったことはないでしょうか?

表現が上手にできないので伝わらないかもしれませんが、きっとそうした体験をされたことがあるはずです。今朝、クルマを運転している最中に、それがやってきました。

といっても、5秒くらいのとても短い時間だったのですが…。それは、一口で言うと、見ている景色に驚いている状態になったということなのです。

何を驚いているのかというと、見えるものすべてに対してなのです。すごく驚いていて、これは奇跡だと小さな声でつぶやいたように記憶しています。

今この瞬間、こうして生きていて、この世界がこのようにあって、それを体験していることの不思議さ、そのことについて驚いているということです。

以前にも、ごくごくたまに似たようなことはあったのですが、それがまたやってきたということです。この体験は、過ぎてしまうと実は何だかもうはっきりとした実感が残っていないのです。

けれども、とにかく不思議さに驚いていたという事実だけは記憶に残っています。そして、それは単なる興奮というよりも、活き活きとした素晴らしい体験をしているという感覚があるのです。

書いていて、今また少し思い出したのですが、その瞬間、すべてがスローになるというか、極端に言えば止まっているような感じもしていたかもしれません。

毎日のように顔を合わせている相手のことを、どういうわけか短い時間ですが極端に愛しいと感じる瞬間を経験したことはないですか?それととても近いものがあるのです。

あの感覚が、ずっと続いてくれたら、あらゆる問題、どんな苦悩すらも消えてしまうかもしれません。正確に言えば、消えるのではなくて苦しみも包含して完璧だという感覚ですかね。

私たちは、きっと子供のころはもっともっと驚いていたはずです。その驚きがまた呼び戻されるなら、こんな悦びはないかもしれませんね。