私たちの生き方の基本にあるものは、大抵次のようなものと言っていいでしょう。まずはじめに目標を定め、それを達成するためにさまざまな手段をこうずるのです。
一度目標を達成したらさらに次の目標を設定して、また別の手段をこうずるという具合に永遠と続くわけです。
それが私たちの人生のカタチなのです。ところが、これこそが苦しみの原因なのです。なぜなら、目標、目的は常に未来にあり、達成するための手段によって自己犠牲を生み出すからです。
目標を達成できなければ満たされないし、目標から遠ざかればそれだけ自己否定が生まれるのです。
ここでは発想の転換が必要なのです。それは人生というのはただ目標を達成するための手段ではないということ。
人生そのもの自体が目標であり、目的なのだと理解することなのです。手段と目的が分離せずにあるなら、未来はなくなるのです。
この感覚がやってくれば、人生を物語として見ることが自然とできるようになるのですね。