私たちの大多数は、自分の本体は自分の身体の中に入っている、あるいは閉じ込められて外に出ることはできないと思い込んでいます。
もちろん例外もあって、体外離脱といった離れ技ができる人、あるいはそれに近い体験をしてしまった人もいます。
けれども、そういった人であっても、基本的には身体の中にいたものが身体の外に抜け出たという認識なのです。
だからどうしても身体の内側に閉じ込められている感は拭えないわけです。その一方で、身体の中をどれほどくまなく捜したところで、自分を見つけることなどできないことも知っています。
じゃあ本当は自分はどこにいるのだろう?身体の中に閉じ込められている感覚というのは、実は教え込まれたものに過ぎません。
自我ができ上がるときに、この身体の内側が唯一の自分の領域だと思ってしまったのです。それ以外のどんな理屈もありません。
だとしたら、その馬鹿げた思い込み、刷り込みを全力で捨てる必要があるのです。なぜなら、身体が自分を縛る監獄のような息苦しさを感じてしまうからです。
本当のところ、私たちの本質はただ見るという意識なので、身体の内側とか外側といった概念とは無関係のものです。
意識であれば、大きさも位置も何もないのですから。ただ、いつも両手両足が同じところに見え隠れするだけ。足よりも手の方が見える頻度は高いですが。
ベッドに仰向けになり、手足が見えない状態になって、身体が見えないように工夫することで、意識と身体が無関係だと気づきやすくなるかもしれません。
どんな方法でもいいので、身体に閉じ込められている最悪な感覚から抜け出せる方法を試してみることですね。
あくまでもそれは単なる感覚であって、真実ではないということも見抜けると、思い込みから抜け出す助けになると思います。