不安の根っこを見極める

私たちの自我(マインド)というのは、いつも様々な不安を抱えています。失業してお金がなくなったらどうしよう。

重篤な病気に罹ったらどうしよう。好きな人に裏切られたらどうしよう。みんなから否定され非難されたらどうしよう。

こういった不安のネタというのは、日々無限に出てくるのですが、その根っこにある誰にでも共通の不安というのは、たった一つです。

それは、個人として生きているということ、外側の世界とは分離していることからやってくる不安なのです。

この不安は原理的なものなので、分離しているという思い込みが消えない限りは、決して無くならないのです。

そこで私たちは、この不安を何とかして誤魔化して感じないようにするありとあらゆる方法を編み出したのです。

それをこのブログでは自己防衛と呼んでいます。防衛によって、刹那的な安心を得ることで大元の不安を隠そうとするわけですね。

けれども、不安を一瞬覆い隠すだけのことなので、分離からくる不安がなくなることはありません。

ではどうしたらその不安から逃れることができるのか?自我にとって、真に逃れることはできませんが、方法がないわけではないのです。

一つあるとすると、その不安から逃げないように練習するのです。不安をしっかり見つめて、それが一体どんなものなのかを知るようにするのです。

そうすると不安は無くならないのですが、不思議なことにその不安があっても大丈夫という感覚がやってきてくれるのです。

自我ができるのはそこまでですが、それでもその効果は絶大なものになると思います。その一方で、根本的な方法もあるとしたら…。

それは、やはり自己の本質に気づくことですね。個人という自我は一つの思い込みだと見極めて、自己の本質から自我を見ることができれば、そこにはどんな不安もないと気づくことになるのでしょうね。