私たちのマインドというのは、膨大な数の思考によって成り立っているのです。それがグループを成すようにして、一種の人格のような機能を果たすのです。
その細々(こまごま)とした一つひとつの人格のことを副人格と呼んだりするのですが、要するに主人格に取って代わるようなレベルのものではないということです。
とはいうものの、裏側で暗躍して主人格をあらゆる方法で翻弄することができるのです。
そういった数ある副人格の中でも、多くの人がそれに飲み込まれやすいのが自己否定をする副人格です。
いろいろな理由を作っては、自分のことを否定するのです。こういう自分が嫌い、こんな自分が気持ち悪い等々。
そして悪いことに、自己否定の副人格と同化してしまうのです。そうなると、あたかも主人格である自分が自己否定をしているように感じるのです。
それを回避するためには、どんな副人格が表舞台に出てこようと、それを見守ってあげるように練習するのです。
もしも自己否定が止まらないという自覚があるなら、自己否定の副人格があるということを常に意識しておくことです。
そうすることで、自己否定を見守ることができるようになり、それによって自己否定は自然と小さくなるのです。