分裂がマインドを強化する

マインドというのは、分裂することでその存在を保っているのです。もしも分裂がなくなって、部分と部分が一つになってしまったらマインドは消えてしまいます。

それはちょうどプラス電荷とマイナス電荷のイオンのようなものです。両者が結合すると、プラスマイナスゼロになって互いが消えてしまうのと同じです。

マインドの場合は、どのように分裂しているかというと、たとえば右へ行きたいという部分があれば、左がいいという部分があるということ。

あの人と結婚したいという部分があれば、その反対に結婚なんてしたくないという部分があるのです。

その両者がマインドの中で綱引きをして、その瞬間にパワーのある方が勝つのです。そして負けた方のマインドは、なかったこととして処理されたりします。

綱引きをするわけですから、互いのパワーが拮抗しているとどうしていいのか分からなくて、辛い自問自答が起こるでしょうね。

もしも片方のパワーがほとんどゼロであれば、そこに分裂はないことになるので、マインドは使われないということです。

だから私たちが純粋にただそれをしたいという思いでするとき、そこには分裂がないのでマインドは静かな状態になるのです。

そこに内部紛争がなければ、マインドは沈静化しているのです。そうなると、マインドの申し子である自我は都合が悪いので、分裂するように工夫するのです。

自己防衛が強い時、マインドは強いエネルギーを持つことができるのです。その結果自我も強化されるという寸法です。

だから自我を小さくして、ゆったりと穏やかな人生を生きたいのなら、防衛を小さくしていくように練習する必要があるということですね。