世界は人の数だけある

人は自分が見たいようにこの世界を見ている。こうしたことは以前から聞いて情報としては知っていたのですが、実感としては曖昧なものでした。

ただこの仕事をするようになって、それが確かにそうなのだということを繰り返し納得出来るようになりました。

たとえば、あるクライアントさんのお話をお聞きして、その方の子供の頃のご家族の状況を知ることができたとします。

別の機会に、そのクライアントさんのご家族の誰か、たとえば兄弟姉妹のお一人がいらして、その方とセッションをするとまた違ったご家族の印象をもらうのです。

またもうお一人別の家族の方がいらしたとしても、それはそれでまた異なるご家族の様子を垣間見ることができるのです。

その中のどなたも嘘をついているということではないのですが、それぞれに見解が違うのです。

つまりは違う家族の中で生活しているような印象を持っているということです。これ、なかなか激しいものがあります。

立場が変われば意見が変わる、というのもありますが、やはり人は自分の内面が映し出された世界を見ているということですね。

それなのに、私たちはこの世界は誰にとっても共通の唯一のものだと信じて疑わないので、そこで軋轢が生じて争いが起こるのです。

あなたの隣にいる最愛の人であっても、あなたとは違う世界を見ているということを、再認識することは大切なことかもしれないですね。