精神的自傷行為

自分の身体をわざと傷つけてしまう、いわゆる自傷行為というものがあります。傷つける身体の部位はその人によって異なるものの、それをさせる原動力は同じなのです。

自傷ですから自分で自分を痛めつける、つまり自分を攻撃しているわけです。精神的には自分を責める、自責の念と言う言い方をしますが、身体であれ心であれ同じこと。

自分のことを嫌ってみたり、否定してみたり、ダメ出ししてみたりと色々ですが、要するに自分に嫌悪感を抱いているということです。

その根っこには、自分の存在否定があるのです。幼いときに、親から軽んじられているように扱われたり、気持ちを受け止めてもらえなければ、自分はいらない奴だと解釈してしまうのです。

そんな惨めな自分を隠そうとして怒りが出てくるのですが、それを親に向けることが出来ない子供は、その怒りを自分に向けてしまうことがあるのです。

それこそが自分を攻撃し、自分を責める原動力なのです。こんな理不尽なことはありませんが、これが自己否定をする人の内面で起きていることなのです。

さらに言えば、そういった物理的、精神的な自傷行為を続ける裏には、親に怒りをぶつけられないでいる子供の復讐心も加担するのです。

こうした心のカラクリを深く理解し、幼い自分がその存在を肯定できるように受け止めてあげることで、随分と生きやすくなるはずですね。