自分を守ろうとする限り、平安はやってこない

ほとんど個人セッションの予約が入らない毎日が続いていたのですが、珍しく昨日は初めてのクライアントさんのセッションが三つ続けてありました。

それで改めて感じたのですが、人は自分をいかに自己防衛することで手一杯になっているか、ということに気づいていないということです。

自分を守り続けることが、人生の主たる目標であるということに、どれだけ気づけるかということが、勝負のような気がするのです。

というのも、考えてみるまでもなく、より幸せになることを目指すということにしたって、それは結局自己防衛であるとも言えるからです。

表向きは、防衛のようには見えなくても、実質自分のことを自分で守らねばという、エゴの指導に従った生き方をしているのですから。

自己防衛こそが、エゴの使命、つまりエゴの存在理由に違いありません。そしてそれは、コントロールを意味します。

自分というエゴがどのようにして、自己防衛をしようとするのかという、詳細な策略にしっかりと目を向けることです。

そうして初めて、日々どのような方法でどれだけの労力と時間を使って自己防衛しているのかが明確になるのです。

それと同時に、一体全体なぜそれほどまでに自己防衛に全精力を使おうとしてしまうのかということにも気づく必要があります。

その理由は、自分の存在価値に気づいていないからだと言えます。けれども、それはあくまでも表向きの理由なのです。

本当の理由は、ただただエゴを使い続けようとする、エゴを存続させるための作戦であるということです。

自分のために生きる代わりに、他の誰かのため、他の何かのために生きるとしたら、殊更自己防衛にエネルギーを使わなくなり、それは結局エゴの衰退へと向かうことになるのです。

このことは、どうしたら自分はより幸せになれるのだろうかと考えている限りは、到達することができない境地であることは間違いないでしょう。