感情を直接体験する

by gangaji

恐れの根底にあるのは、深い悲しみや傷ついた痛みかもしれません。そしてそれは、物語の必要なしに直接かつ完全に経験することが可能です。

もしもあなたにこうした感情の重なりを最後まで徹底的に経験する意思があれば、あなたは最終的には底なしの深淵に見えるところに辿り着きます。

この深淵は、無、空虚、無名と理性が認識するものです。これは非常に重要な瞬間です。なぜなら、完全に何ものでもなく、誰でもないことを進んで受け入れるということは、自由になることを積極的に受け入れるということだからです。

何層にも重なった様々な感情はすべて、無の経験、すなわちあなたが自分だと思っているものの死に対する防衛手段です。

いったんその防衛手段が崩れ、扉が開いてしまうと、恐れていた無と完全に向き合うことができます。

この対峙こそ真実の自己探求によってもたらされる啓示であり、それによってあなたの心の真ん中にずっと隠されていた真実という秘密の宝石が露にされます。

これは非常に大きな発見ですが、あなたはそれを自分で発見しなければなりません。どんな感情も、もしもあなたにそれを深く完全に経験する意思があれば、その中心には、いつも変わらぬ無垢な意識があり、経験するものであると同時に経験されるものとして自らと向き合っているのを発見するでしょう。

この真実をあなたが自ら発見することができたなら、あなたはいわゆるネガティブな感情から逃げ、いわゆるポジティブな感情を求め続けることから解放されます。

そしてまた、本質的に一過性のものを拒絶することも、それにしがみつくこともしなくてよくなります。あなたはあなた自身と本当に出会う自由を得、その出会いの中で喜びを味わうことができるでしょう。