情と愛情と愛

情に厚い人というのがいますね。基本的には、いい意味で使われることが多い気がしますが、誤解を恐れずにいうと少し危ない感じもするのです。

自らの情を優先するあまりに、とかく「良かれと思って」行動することが多いのではないかと思うのです。

反社会的な勢力の人たちは、「義理人情」をとても大切にすると聞きますが、そういうのも同じ類です。

情は愛ではありません。自分の情を最優先してしまうと、相手の気持ちを無視するようなことになりがちです。

だから、人と人との境界線が曖昧になってしまうことも多いのです。自分は決して悪くないという土俵を作って、結果として相手の領域を犯したりすることになるのです。

情に厚いのが好きな人に向かえば、愛情になるのです。自分が子供にしてあげたいことをせっせとするのは親の愛情であって、決して愛ではないのです。

された方も、相手に悪気がないことは分かっているのでむげに断れないという構図があるわけです。

愛は何かをするというよりも、相手を尊重して相手の気持ちを受け止めることが主なのです。だから自分と相手がいつも対等になるのです。

情を中心に生きている人は、こうしたことを何度言われても分からないかもしれないので、一緒にいる場合には注意が必要です。

なぜなら、情で動けば自己満足に陥ってしまい、場合によってはパワハラを起こすことにも繋がるからです。