あなたの思考すべてが、あなたとあなたの生を創りだしていることがわかる。それらがあなたの地獄を創りだし、あなたの天国を創りだす。それらがあなたの惨めさを創りだし、あなたの喜びを創りだす。いずれも幻想だ–苦痛と快楽、甘美な夢と悪夢、いずれも幻想だ。
by osho
幻想というのは、実際にはないものをあたかもあるかのように想像することですね。寝てる時に見る夢もそうだし、勝手に宝くじが当たったらと想像を膨らますのも幻想です。
ここまではとても分かりやすいのですが、人生も幻想だと言われるとちょっと抵抗があるかもしれません。
なぜなら私たちは、思考が作る思いとそれが作り上げる幻想を区別して捉えているからです。
実は思考の中味はすべて幻想なのです。なぜなら、思考の中味は実在するものではないからです。
たとえば、宝くじが当たってラッキーだ、という時、それは事実だと安易に捉えてしまいがちですが、実は事実は宝くじが当たったという点だけです。
ラッキーだ、というのは思考することで作り上げた一つの思いに過ぎません。ラッキーだという思いがあって、それが興奮や喜びをもたらすのです。
今日は大事にしているクルマを事故でぶつけてしまって、なんてついてない日だろう、というときも同じです。
クルマをぶつけたことは事実であり、ついてない日、というのは思いに過ぎません。それは思考の中味であり、実在しないのですから幻想なのです。
このようにして、単に起きていることとそれに付随して思考が作る様々な思い、つまり幻想とがごちゃごちゃになってしまうのです。
その二つをしっかり分けて見ることができるようになると、人生という物語は幻想に過ぎないということに気づけるようになるはずです。
幻想の部分を落としていくなら、生きることは非常にシンプルなものだということにも気づくようになるでしょうね。