変装している王

by リチャード・ラング

私が物事の現実に目覚めても、いきなり私は自分の外見と一体化することをやめたりしません。私は単に、自分の顔はここではなく、向こうの他人と鏡の中にあることを、意識するだけです。しかしそれでもまだ私の顔です。

私は、自分が出会うあらゆる顔の受容能力であり、あらゆる顔が自分のものであることを認めますが、私が鏡で見る顔は私には特別です。

あらゆる人が私を認識するのは、その顔によってであり、私が人としての自分自身を認識するのもその顔であり、私が世界で生きていくのに必要な顔です。

それはまるで私が、自分の王国で人知れず生きることができるように、普通の市民に変装した王のようなものです。

私は自分の本質を知っていて、自分の王族としての地位を楽しみ、あらゆるパワーをもっています─私は山を動かし、何もないところから努力なしに魔法のように物事を出現させます。

それにもかかわらず、私はこれらすべてを他の人たちから隠しています。彼らは私の神聖さではなく、私の人間性だけを見ます。

そしてそれは、私が望むことです。(万一、私が山を動かすことを彼らが見ることができるとするなら、パパラッチの注目をものすごく集めることでしょう!)

ということで、私は外側では普通の市民に見えますが、内側では一なるものです。もちろん、その意味は、私は自分のまわりのあらゆる人に対する、受容能力であるということです。

とはいえ、彼らにはそれは見えませんけど。このように私は常に自分自身を他の人の中に見ます─他の人たちもまた変装した一なるものです。

時々私は、同様に自分が変装した一なるものであることに気づいている人たちに、出会います。この秘密を分かち合うことは、なんという喜びでしょうか!