お金を浪費する本当の理由

お金の浪費家というのは、意外に多くいらっしゃるものですね。ご本人は自分がなぜそうするのか、本当の理由には気づいていないことがほとんどだと思います。

お金を浪費してしまう心の根底には、お金に対する怒りがあるのです。お金がいらないと思っているとか、お金を必要としていないということではありません。

お金を憎んでいるのです。その理由は様々かもしれませんが、幼いころのいろいろないきさつがあるにせよ、お金に対する復讐をし続けていると思って間違いありません。

それは例えば、生計を立てるために働いている父親が、忙してくなかなか自分の方を見てくれないとか、仕事(お金を稼ぐための)で遠くへ出張したり単身赴任などで、会うことができなかったりした場合です。

だれも何も教えなくても、父親はお金のために自分をないがしろにしていると子供は感じてしまうのです。本当は、お金なんかよりも、そばにいて温かいぬくもりをもらいたいのです。

家族みんながいつも仲良く一家団欒、楽しく過ごせれば一番いいのにお金のためにみんながあくせくして、大変そうなことを嫌っているのです。

お金なんかのために、という気持ちが強くなると、お金(お札)を心の中で破ってどぶへ捨ててやる!ということになり、それは物理的には浪費という形となって現れるのです。

場合によっては、お金に対する怒りだけでなく、お金のために自分をないがしろにした父親に対する復讐心も作られることがあります。その場合には、お金を浪費した結果、父親にお金をねだる生活が続くこともあり得ます。

金銭的に困った人生を親に見せつけることで、本人の中にいる幼い子供は仕返しをしているつもりになっているのです。本人には自覚がないだけに、なかなか解決のめどは立ちません。

何か自分は大人げない行動をしてしまうなと感じたなら、それは間違いなくインナーチャイルドに乗っ取られているからです。そのことに気づいて、そこに目を向けてあげない限り、状況は変わりません。

もしも、自分ひとりでは難しいと感じるなら、セラピストの力を借りることを一度考えてもいいかもしれませんね。