思考に注意を向ける

以前、ある人からヒーリングを習っているときに、質問ばかりする私のことを、その先生はアナライザーだと表現しました。つまり、すぐに分析を始めてしまうということを言いたかったのでしょう。

分析というのは、当然思考の中で行うものですから、ヒーリングを教えている側からすれば、私のような質問野郎はちょっと手におえない劣等生という感じだったのかもしれません。

他の多くの生徒さんたちは、先生の言う通りに、きっと疑問を持つこともなく素直に言われたことを実践することができたのでしょうね。私はそういうタイプではなかったのです。

アナライザーだと言われたときに、思考を使って考えるという行為を否定されたような気がしました。けれども、私は今でも思考を否定するつもりはありません。

思考を目の敵にしても、邪魔もの扱いしても仕方のないことだと思うからです。そればかりか、思考によって物事を論理的に捉えることは、とてもすばらしいことだと思うのです。

思考を否定することは、緊張を否定するのと同じです。適度な緊張は、シャキッと身を引き締めてくれるし、アドレナリンも出て普段よりも能力がアップするかもしれません。

問題は、緊張したくないと思ったときに自由に緊張をほどくことができるかどうかということです。緊張と弛緩のバランスが取れていればいいわけです。

思考も同じです。思考を緩めてただ今に佇むことができるなら、何も問題はありません。逆に、思考を使いたいときには存分に思考を使う、そうしたメリハリが大切なのです。

気がつくと、おきまりの考えが頭の中をグルグルしてしまうのは、思考に翻弄されてしまっているということです。思考を味方にするには、思考を止めようと頑張らないことです。

昨日の言葉を思い出して下さい。物事をこうあるべきとしてエネルギーを使うのではなくて、今どうなっているかに注意を向けるのです。

あなたの中にある思考に注意を向ければ、思考は自動的に緩むのです。