私がいるから苦しむ

すべての人の苦しみには共通の思い込みがあるのです。それは、「自分がいる」というもの。

自分がいるから苦しんでいるのです。そこから飛躍して、「私は苦しい」となるのです。それは正にでっち上げなのです。

その結果、苦しんでいる自分がいるということになるわけです。それが継続してしまうと、今度はその苦しみを自分と同化してしまうのです。

そうなると、苦しんでいることで私の存在があるような感覚になり、苦しみから解放されたいと思う反面、そうなったら自分が消えてしまう恐怖がやってくるのです。

だからとても厄介なことになってしまうのですね。ところが真実は、ただそこに苦しみがあるだけなのです。

それを見抜くことができたら、苦しみと私の両方が共に消えていってしまうはずです。

私が消えたときに後に残るのは、単に物理的な痛みに過ぎません。痛みは私なしでも存在できるからですね。

過去や未来に目を向ければ、そこには必ず私がいるのです。だからどんな苦しみも過去と未来からやってくるのです。

もしもあなたが今この瞬間にいられたら、私と苦しみは仲良くその存在はなくなってしまうのですね。