期待しない心地よさ

もしもあなたが完璧主義の傾向を強く持っているなら、間違いなく不自由で困難な人生を迎えることになるでしょうね。

そもそも完璧というのは思考が作った概念に過ぎず、そんなものは実在しないのですから、不可能を目指しているのです。

そうなったら毎日が困難の連続になるのが当たり前。自分や他人への期待値も高く設定することになるわけです。

それに対して、やってくる現実はと言えば、期待値からの隔たりが大きくなって、それが理不尽さや惨めさを生み出すのです。

そのどちらも様々なネガティブな感情を起こすのです。惨めな自分を憂うなら悲しみがやってくるし、惨めさを隠そうとすれば怒りが出てくるのです。

場合によっては無力で情けない自分に強い自己嫌悪を感じてしまうかもしれません。理想を高く持てと教育されたことを思い出す人もいるかもしれません。

社会ではそれが良いことだとされているからです。けれども、理想が高ければそれだけ現実との落差がやっぱり大きくなって、結果として生きづらい人生がやってきます。

人生を清々しく生き抜く極意とは、理想を作らないこと。完璧など求めずに、できるだけ期待をしないことなのです。

解っちゃいるけどやめられない。これが本音ですが、それでも少しずつ教育という洗脳が溶けるに従って、期待しないことの心地よさが分かってくるはずです。