幼い子供が生まれて初めて月を見た時に、思わず手を伸ばして触れようとしている姿って何となく想像できますよね。
月が途方もなく遠くにあるということを「知ってる」私たちは、その子供の姿をなんとも微笑ましく見るのです。
この「知ってる」ということをちょっと深掘りしてみたいと思います。私たちは、知識として知っていることを、ほとんどの場合真実だと思い込んでいます。
そうしなければ、なかなか面倒な毎日になってしまうからですね。たとえば、地球が丸いって「知ってる」けど、本当かどうかは分からないとか。
目を閉じて周りが見えなくなっても、部屋の中にいることを「知ってる」けど、それが本当かどうかは分からないとか。
そんなバカなことを考える人はほとんど皆無でしょうけれど、実はこの辺りに知ってると思っていることや先入観に騙されないというヒントがあるのです。
そうやって、あらゆる知ってると思い込んでいることや、信じていること、概念や観念、イメージなどをそれと見抜いて過ごしてみるのです。
そうすると、まったく違う世界が広がっていることに気づくことになるかもしれません。空間や距離が単なる概念であることにも気づくのです。
モノの実体が概念であることも、時間も概念に過ぎなかったと気づくことになるのです。とても不思議な感じになりますけどね。