私たちは誰しも何かを信じる能力を持っています。その能力を使わないで生きることはできません。言い換えると、まとまりのある一人の人間として生きている限り、何かを信じているということです。
たとえ何事も、誰の事も信じられない状態であるとしても、それは何かを信じ続けた結果なのです。この信じる能力というのは、言ってみれば幸せになるための頼みの綱です。
もし今自分の人生がうまく行ってないと思うのでしたら、その原因となる何らかの事柄を信じているからに違いありません。間違ったものを信じることで間違った結果が起こるのです。
ですが、今がうまく行ってないからと言って悲嘆する必要もありません。なぜなら、その信じる能力を使って、別の事柄を信じなおせばいいだけだからです。
信じる能力は決してなくなりはしません。そして、人によってその能力に高低差があるとも思えません。誰にも平等にその能力は備わっています。
人によって違いがあるとすれば、恐怖の大きさかもしれません。その恐怖が大きければ大きいほど、今信じていることから別のことを信じなおす勇気が必要になるのです。
信じなおすことが難しいかどうかは、一重にその恐怖の大きさにかかっているといっても言いと思います。そういったストッパーがなければ、誰でも同じ信じる能力で信じなおすことができるのです。
私たちは誰もがみな自分が作ったエゴを信じているのです。エゴを頼りにして、すがりついて生きています。それが原因となって、今の自分の人生である結果が起きています。
自分が作ったエゴが自分自身に信じ込ませていることを、そのまま信じる能力をフル回転させて信じ続けてきただけなのです。
つづく