波照間島の思い出 その5

波照間島では、同じ民宿に泊まるもの同志にある種の仲間意識のようなものが生まれたりするのですね。夜な夜な酒を酌み交わしたりするからかもしれません。

それで、仲間の誰かが島を発つ時には、残っている仲間が船着場まで見送りに行くという風習があるのです。

そして別れを惜しんで、送る側が海に飛び込むというのも慣わしになっていたようで。私は1人での時間が大事なので見送りにいく機会を逃しました。

逆に自分が島を発つ時には、何人かの仲間が見送りに来てくれました。ただ海はおおしけで、ギリギリまで出航するかどうかわからなかったのです。

そんな中なんとか出航したのですが、フェリーの中で散々な目に遭ったのです。フェリーといっても小型のジェットフェリーなのです。

だから海が荒れている海面をジャンプするようにして進んでいく訳です。初めのうち、湾の中を進んでいるうちはよかったのですが、外海に出た途端立っていられなくなりました。

それどころか、椅子に座っているのもままならないほどで、約1時間ほどの間、全力で柱などにしがみついていなければならないほど。

船が揺れて船酔いしたら嫌だななんて思っていたのですが、それどころの騒ぎではなく、ほとんど何の記憶も残っていないほど揉みくちゃにされたのです。

ジェットコースター的なアトラクションが大嫌いな私としては、もう二度と経験したくない海上での格闘劇でしたね。

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