視覚体験の違いに惑わされない

時々思考実験をやるたびに思うのは、視覚というのは情報が多い分、思考に騙されやすくなってしまうなあということです。

逆に、目を閉じて思考実験をすると、あっという間に身体は消えて、自分が1人の人であるという証拠も消えていきます。

ところが、目を開けた瞬間に、一気に視覚体験が蘇ってきて、それを利用して思考があらゆる情報を持ってやってきます。

このように目を閉じた時と開けた時の違いが非常に大きいので、普段の生活の中ではほとんどが妄想の世界になってしまうのですね。

練習の方法としては、目を閉じてしっかりと思考からの情報から離れた状態を維持しつつ目を開けるようにしてみるのです。

そして、目を閉じても目を開けても、ただただ視覚の現れが増減するだけであって、それ以外は変化がないことに気づくようにする。

そんな練習をしていたら、先日この身体の中にいるという感覚があり得ないという、とても自然な気づきがやってきました。

言葉にしてしまうと、単に一つの表れでしかない身体と気づきそのものの自己の違いが明確になったということかもしれません。

そしていつもの、「◯◯な気がする」という曖昧な感覚に惑わされないようにする練習も役に立ちますね。