A5

Q5:催眠にはかかりやすい人とかかりにくい人がいるんですか?

Ans.5

 人それぞれに個性があり、体質が異なるように、催眠状態への入りやすさには確かに多少の違いがあるようです。「前世療法」の著者として有名なブライアン・L・ワイス博士はその著書の中で、『できるだけ目を上に向けた状態で、白目の部分が多く出る人ほど、催眠に入りやすい』と書いています。同じクライアントさんの場合でも、その時の体調の具合や、環境などによっても多少左右されるということもあります。また、何度か催眠のセッションを経験していくうちに、催眠に入る時間が非常に短縮されるようになってきます。

 いずれにしても、セラピーを目的とした催眠では、それほど深いトランス状態に入る必要はないと言えます。むしろ、深く入りすぎるとセラピストの問いかけにあまり答えなくなってしまうため、かえって逆効果になるとも考えられます。また、退行のセッションにおいて、思ったように退行しない(過去の記憶の部分に戻ることができない)場合が時々あります。これは、催眠状態に入れなかったからというよりは、本人が無意識のうちに過去の記憶を再体験することを怖れていることに原因があると考えられます。