抵抗勢力

人生には、ここはとても大事だと思えるような場面とか時期というものがあります。そういう大きなチャンスをうまくものにできた時はいいのですが、何らかの理由で失敗してしまうこともあるでしょう。

特に、自分自身の問題ではなくて、周りの人や周りで起きたことに邪魔されてしまい、残念な結果になってしまったという場合は辛いものがもありますね。

それは自分としては不可抗力というか、どうしようもないわけで、そうしたことが二度三度と繰り返されるとしたら自分の人生は何て運がないのだろうと落胆してしまうかもしれません。

努力の結果もむなしく、自分のミスで受験に失敗するとか、オリンピックの選手が大切な試合の直前に自分の不注意で怪我をして出場できなくなってしまったとかなら、ある意味自分を悔い改めることで出直そうと言う気にもなれるでしょう。

しかし、選手本人のミスではないのに試合にでられない事態になってしまったとしたら、それはとてもやりきれないですね。実は本当にあった話しなのですが、以前オリンピックの確か陸上競技のしかも優勝候補の選手が、コーチのミスで試合の開始時間を間違えてしまって出場できなかったという事件がありました。

人事ながら、このニュースを聞いたときにその選手の心境はどんなだろうと想像してしまったことがありました。本人のやらかしたミスではないので、悔い改めることもできません。

一体その理不尽さや怒りをどこへもって行けばいいのか分からないはずです。コーチに怒りをぶつけたところで、もう4年間の努力は報われることはないのですから。

それ以外にも、やっと最愛の人と結婚することになった矢先に、相手の人が事故で亡くなってしまったり、希望する企業に就職が決まって希望に燃えて入社したら、業績不振でその会社が倒産してしまったり、そういう話は世の中にいくらでもあります。

自分が直接かかわっていないこういった事象も、実は自分の心がからんでいます。言ってみれば、自分の人生を成功させたくないという意識が潜在意識の中に隠れていると、そうしたことを起こしてしまう場合があります。

本人は絶好のチャンスを手に入れて、成功させて幸せになりたいと思っているのですが、そうした人生の流れを妨害して成功を阻もうと企むエネルギーが自分の心の中にいるのです。

これは大なり小なり誰の心の中にもあります。問題はそのパワーが大きいかどうかというだけです。それが小さければ、幸せになろうとするパワーが勝って、邪魔されずにすむからです。

つづく