ストイックというのは、禁欲的とか自制的なというように、つまり自分自身に厳しくある事を指すのだろうと思います。
そうすると、自分は完全なる非ストイック的な人間だと言えると思います。言い方を変えれば、快楽的であって自分を律することがとても苦手なのです。
そのことについて、取り立てて自分を責めるということもないのですが、最近自分とまるで正反対とも思えるあるストイックな人について知るようになって、しばし考え込んでいるのです。
そのストイックな人は、傍らから見る限りにおいては非常に魅力的なのです。単に自分には無理だからという理由で羨望するから魅力的に映るのか。
それとも、自分の心の奥にはそうしたストイックな生き方を本当は望んでいる部分があるということなのか、調べてみたいと思ったりしています。
ただ、生まれてからずっと変わらずに快楽主義的な生き方をしてきたわけで、それを急に180度変えるということは実際不可能ですね。
セラピストの立場として、クライアントさんと向き合うときには、口が裂けてもストイックな生き方を提案するということはありません。
なぜなら、ストイックであるためには自分の心身の自然な欲求を抑えてしまう必要があるため、一つ間違えるとそこに自己犠牲が発生する可能性が高いからです。
したがって、ストイックな生き方をわざわざこんな形で取り上げるようなことも今まではありませんでした。しかし、長い間セラピストをしてきて、癒しの王道から少しはずれる可能性のあることにも興味を持つようになったということかもしれません。
だから、人には決してお勧めすることはないのですが、自分の場合についてのみ、ほんの少しだけ、なんちゃってストイックなるものを考案して、実践してみたらどうなのだろうかと思っているのです。
なんちゃってという枕詞をつけるくらいですから、それこそストイックな生き方とは正反対であることが露呈してしまってますね。