奇跡のコースでは、私たちの役割はたった一つしかないと教えてくれています。その役割とは、聖霊(自分の心の中にある真実の部分)に自分自身を明け渡すということ。
私たち人間にはさまざまな能力があります。思考することや、話すこと、身体を使って運動したり、何かを感じることなど。
そうした自分の能力を丸ごと聖霊に委ねること、どうぞ使って下さいと聖霊に対して明け渡すことが、私たちの唯一のするべきことだと言うのです。
そのためには、自分にはいろいろなことが分かっているという思い込みを手放すことがどうしても必要になるのは明白です。
なぜなら、自分の能力で理解していると思っていること、独自の判断や思考によって実行することができるという思いをもったまま、明け渡すなどというのは到底不可能だからです。
私たちが、自分には何が正しくて何が間違っているかを判断できると信じていることは、聖霊からするとたった一つの基本的な間違いから生じることだと分かっているということ。
それは、私たちの本当の姿、本当は何者なのかということについて、大変な間違いを犯している、ただその一点だけが訂正されるべき唯一の間違いであるということです。
それ以外のことはまったく取るに足りないことであり、つまり正しいとか間違っているということを判断することさえ、意味のないことだと言うことなのです。
だとすれば、私たちが有しているすべての能力の使い方自体を改める必要があると分かります。自分には本当のこと、真実についてはさっぱり分かってはいなかったと認めること。
その上で、すべての真実を知っている聖霊に自分自身を明け渡すこと、そのことによって聖霊の邪魔をしないで済むことにもなるのです。
ということは、聖霊は自分の役割を私たちを通して実行することになるのです。間違っても、聖霊の役割を自分たちの役割と混同しないようにしたいものです。