教師と導師の違いは?

みなさんは、教師と導師の違いをご存じでしょうか?今この世界で教師は沢山いるものの、導師を捜すのは大変なことになるでしょうね。

最もシンプルに表現すると、教師とは知識を伝える人のことであり、導師とはその知識を手放すように導く人のことなのです。驚きましたか?

同じ「師」の字が使われているにも関わらず、実は両者は真反対のことをする人たちなのです。だから教師は溢れていますが、真の導師は見つけることがとても難しいのです。

教師のように知識を伝えるためには、彼自身が知識をより多く持つようになればいいわけですね。だから、教師は勉強して外側にある知識をできるだけ獲得する必要があるのです。

そしてその得た知識は、思考と言葉をフル活用することによって生徒たちに伝達するわけです。それは一般的な人同士のコミュニケーションと大差はありません。

一方、導師がしようとすることは、残念ながら思考と言葉を使っていては、実現することができません。だから、導師によってはひたすら沈黙している場合もあるかもしれません。

詰め込んでしまったガラクタのような知識が、真理を見るためには邪魔であるということを、言葉を使わずに伝えるのですから、誰にでもできることではないのです。

知識が邪魔だということだって、言葉で伝わってしまえばそれ自体が新しい知識となって弟子に伝わってしまうからです。では導師は一体何をしているのでしょうか?

彼らは自らの静寂というエネルギー場に弟子を巻き込んで、そこに同調させるようにしてくれるのです。だから、見た目で判断する部外者には、導師が何をしているのか理解することはできないのです。

一日中沈黙したまま、導師と弟子たちがじっとしている場に出くわしたら、きっと面喰うのは当り前かもしれませんね。でも目に見えないところで、途方もなく素晴らしいことが起きているのです。

そんな導師を求めてやまない最近の私でした。