多くの人は、意識と思考の違いについて、それほど真剣に探究しようなどとは思わないはずですね。そもそも、意識とか思考って本当は何なの?というのが実情です。
実際、思考とはこの世界で起きるあらゆる現象の一つであり、一方すべての現象を支えているのが意識だと考えると比較的間違っていないはずです。
このことを理解すれば、思考は一過性である一方で、意識は永久不滅であることも分かると言うものです。そもそも、思考と意識を互いに比べること自体が、ひどい見当違いだと思うのです。
例えばの話しですが、思考が映像だとすれば、意識はその映像を映しているスクリーンだと思えば、違いが明確になるのではないでしょうか。
その違いは果てしないものです。だから、思考が緩んできて、自分の意識に注意を向けていると、意識としての自己が果てしない彼方に在るという感覚がやってきます。
思考からすれば、意識ほど謎に感じるものは他にないでしょう。考えれば考えるほどに意識から遠ざかるのですから。思考が消えたときに、意識が現れるのです。
意識だけが真実であり、あなたの本質であり、完全な無なのです。残念ながら、こんなことを文章にして書いているのは思考であり、それを支えているのが意識です。
人物としてのあなたを支えているのは思考であり、その思考を現象化させているのが意識です。分かりにくいかもしれませんが、大丈夫。こうした言葉がすべて方便であって、真実ではないということは確実なのですから。